クリエイティブコア2022.06.28
ホタルの観察会が開催されました!
6月3日(金)にクリエイティブコア事業「とみつか未来塾」主催の「ホタルの観察会」が開催されました。
「とみつか未来塾」は、主に中区富塚町周辺において、環境保全、農業体験、生物観察などの1年を通じた自然活動により、子どもたちの健やかな成長と自然との共生の大切さについて考えるきっかけを提供しています。
今回の「ホタルの観察会」は中区富塚の住宅街で行われました。ホタルと聞くと、観察できる場所は住宅街から離れた人気のない静かなところをイメージされる方も多いと思います。
こんな住宅街で見られるのは少し意外なのではないでしょうか。
▲観察会の受付の様子
ホタルの里は、住宅街から脇道に入り坂を下った場所にあります。
30mほどゆるやかな坂を下りきると、そこには、木々に囲まれた景色が広がります。
観察会開始の19時はまだ明るく、ホタルは暗くならないと出てきません。
暗くなるまでの間、外部講師である藤森先生にお話をしていただきました。
藤森先生は水生生物に詳しく、全国のホタルの生息調査や保全活動をされている方です。
▲藤森先生のお話の様子
ホタルは世界中に3000種類生息していて、日本には50種類生息しているそうです。そのうち、遠州地方には8種類が存在します。ホタルというと、水辺に生息しているイメージが強いですが、幼虫時代に水中で過ごすのは世界の3000種類のうちたった10種類だそうです。その10種類のうち4種類が日本に生息します。
ホタルは敵に遭遇すると毒物を出します。そのため、ほとんどの生き物がホタルを捕食することはないそうです。では、ホタルの天敵は何でしょうか?藤森先生から子どもたちに問いかけがありました。答えは人間です。
人間による農薬などの水質悪化、人工的な光が多くのホタルの住処を奪いました。ホタルを保全するためには、人間がホタルと共存できる環境を守っていくことが重要です。
辺りが暗くなり始めた頃、子どもたちから「光った!」と歓声が上がりました。ホタルが現れたのです。
その後続々とホタルが現れ始め、あちこちできれいな光を見ることができました。
とみつか未来塾に参加する子どもたちは、家の周りや地元の川をきれいにする活動を行っています。
情報社会の現代では、ホタルの写真はインターネットで検索すれば手軽に見ることができます。しかし、自分たちが環境保全活動を行っている場所に現れるホタルを見ることは、子どもたちにとって特別な体験なのではないでしょうか。
地域の未来を担う子どもたちが、地域資源を守ることの大切さを感じることができる貴重な観察会だと感じました。