クリエイティブコア2022.07.25
春華堂主催のデザインワークショップに参加しました!
7月16日(土)に中区神田町のSWEETS BANKで行われたモニタリング事業「春華堂」主催のワークショップに参加しました!
うなぎパイで有名な春華堂は、お菓子の製造や販売だけではなく、浜松が食に恵まれた土地であることをPRしたり、食に携わる人材を増やしたり雇用を生み出したりするための「食育×職育プロジェクト」にも力を入れています。
今回のワークショップはその一環として、地域や人を巻き込んだイベントを開催したいとの想いから、株式会社れもんらいふのアートディレクターである千原徹也氏を講師として招き「自分だけのロゴづくり」をテーマに行われました。
デザインとお菓子は一見直接結びつくイメージはないですが、お菓子の販売にあたって商品パッケージのデザインは非常に大切です。
千原さんは春華堂の商品パッケージデザインにも関わられており、デザイン業界において幅広くご活躍されています。
ワークショップの冒頭で、千原さんかられもんらいふの活動紹介やアートディレクターの仕事内容について説明がありました。
れもんらいふはグラフィックデザイン会社であり、企業などから依頼を受けて広告やCDジャケット、ミュージックビデオなどをデザインします。アートディレクターはデザイナーよりも活動の幅が広く、監督のような立場にあるため、顧客のターゲット層を念頭に置いてコンセプトを考えます。ときにはデザインだけでなく、キャッチコピーを考えることもあるそうです。
今回のワークショップのテーマであるロゴに話は移ります。
▲過去に制作したロゴを紹介する千原さん
千原さんは、コマーシャルやミュージックビデオよりもロゴを作るのが一番難しいと話します。なぜなら、ある程度の時間があり言いたいことを詰めやすいコマーシャルなどと異なり、ロゴは1つのマークに企業のアイデンティティを込めなければならないからです。
ロゴはいつも苦しい思いをしながら生み出しているそうで、コンセプトが見つかった瞬間突破できるそうです。つまり、コンセプトを生み出すのが一番難しいということ。
今回のロゴづくりワークショップでは、「自分の名前を表すロゴ」を作ります。
良いロゴを作るにあたって、いくつかポイントを教えていただきました。
まず、ロゴにコンセプトを込めることが大切ですが、それだけでなく、今後もおしゃれに使えるようなものを作ろう、と意識するとさらにロゴとして魅力的なものになるそうです。
また、例えば企業のロゴを作ろうとしたとき、大抵のデザイナーはその企業の歴史や商品、社長の人柄などを調べて企業のコンセプトを込めたロゴを作ります。それがロゴ作成においては正解であり、重要なことですが、それだとどのデザイナーのものも同じようなデザインになりがちです。
デザイナーとして一つ突き抜けるためには、企業のコンセプトに加えて、デザイナー(自分)なりの個性、アイデンティティを混ぜることがカギだそうです。
千原さんのアドバイスを踏まえ、参加者はそれぞれ制作に入ります。
▲下書きが描けたら色鉛筆やカラーペンを使って清書します
自分のロゴを作るにあたって、自分のアイデンティティや自分のルーツを考えることになるので、自分探しの旅のようだと千原さんは例えます。
ワークショップ受付時に春華堂のエクレアがいただけるので、制作の合間に食べることもできます。美味しいスイーツは制作のお供にピッタリです。
▲エクレアは数種類から選ぶことができます。写真はモモ。
このワークショップは以前も何度か開催したことがあるそうですが、傾向として大人よりも子どもの方が自由度が高く、大人になればなるほど感性が鈍っていくそうです。
1時間程かけて、参加者は自分のロゴを完成させました。作品は壁に貼り出し、参加者は1人ずつどうしてそのデザインにしたのか、自分の作品に込めた思いを発表します。発表後に千原さんからフィードバックとしてその作品の特徴や良かった点などの講評があります。
この発表を通して自分になかった発想や表現方法を知ることができるので、非常に有意義な時間となりました。参加者それぞれが自分の趣味や好きなこと、自身の性格を表現していて個性にあふれていたと思います。
最後に、このワークショップを通して伝えたかったこととして千原さんから次のようなお話がありました。
「デザインで世の中を変えるというのはなかなか難しいことですが、社会問題をデザインによって解決できることもあると私たちは信じています。
お菓子もそうで、中身の美味しさももちろん大事ですが商品パッケージや広告も非常に大事な要素だと考えています。
何かの問題に直面したとき、別の角度から解決できることがあるかもしれない、と知っておいてもらえれば幸いです。」
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世の中にデザインは溢れていますが、デザインから無意識に私たちは影響を受けていること、またデザインを生み出すにはコンセプトを考えたり、アイデンティティを加えたり、今後使いたくなるようなセンスを意識したりと多くの大切なポイントがあることを学べたワークショップでした。
ワークショップを開催していただいた千原さん、春華堂さん、ありがとうございました。
同ワークショップは8月20日(土)にも開催されます。
詳細、お申込み方法等はこちらから↓