イベント2017.08.23
弦楽器で交流!浜松とハノーバー
北ドイツ、ニーダーザクセン州の州都であるハノーバー市は、2014年に浜松市とともにユネスコの創造都市ネットワーク音楽部門に加盟し、2016年には浜松市と「音楽文化交流に関する確認書」を取り交わしています。
そんなハノーバー市を拠点とする、北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のメンバーが8月8日に来日しました。浜松市の音楽団体との音楽交流を行うためです。
ジュニアオーケストラ浜松とのレッスンやサロンコンサート、アクトシティでの交流コンサートなど盛りだくさんの彼らの5日間に密着します。
●副市長訪問
8日、浜松市役所の鈴木伸幸副市長を訪問し、浜松市とハノーバー市間の音楽分野での連携を深めていくことを確認しました。
●ジュニアオーケストラ浜松へのレッスン(三ヶ日青年の家)
9日、10日には、三ヶ日青年の家で行われたジュニアオーケストラ浜松(以下、ジュニオケ)合宿において、管弦楽団のメンバーによる弦楽アンサンブルレッスンが実施されました。
バイオリン(2名)、ビオラ、チェロ、コントラバスを担当する計5名のメンバーが、それぞれの楽器を担当するジュニオケ団員に対し、パート別での指導にあたりました。
ビオラのポール先生は、難しい部分でもリラックスして、頭で考えずに体で弾き方を覚えよう、と指導されました。
はじめ緊張していた様子のジュニオケ団員の方々も、先生を真似てのびのびと弾くようになり、ビオラの音色も変わっていったように感じられました。
バイオリンのラツォフ先生は、動かす弓の速さや強さについて、先生の真似をするように指導される場面がありました。先生の演奏を食い入るように見る、ジュニオケ団員の方々の姿が印象的でした。
バイオリンのコサック先生からは、シンプルな運指を心がけるよう指導がありました。団員の方々は、分からないことがあると活発に質問し、積極的に取り組んでいました。
チェロのマース先生はビブラートをかけずにピッチをあわせ、全員で一つの音にきこえるように、と指導されていました。音をしっかり合わせたあとの合奏はより美しく、抜群でした。
コントラバスのノーマン先生は、ひとりひとりの演奏に耳を傾けて指導されていました。白熱した指導の中でも、弦楽器を演奏することの楽しさをみんなで共有しているようでした。
全てのレッスンにおいて、音楽を通じて、言葉や世代の壁を超えた交流が行われていました。
●サロンコンサート(ヤマハかじまちホール)
10日、かじまちヤマハホールにおいて、来浜を記念して「ハノーバー交流コンサート」が開催されました。ピアニスト田村明子さんの演奏とともに奏でられる美しい音楽に、来場者は魅了されました。コンサート終了後は演奏者との交流の場が設けられました。
●弦楽アンサンブル事前リハーサル(天竜壬生ホール)
12日には、天竜壬生ホールにて事前のリハーサルが行われました。ジュニアオーケストラ浜松やアンサンブル・ムジークのメンバーも、ハノーバー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のメンバーの指示を受け熱心にリハーサルを行いました。
●コンサート「弦楽アンサンブルの愉しみ」(天竜壬生ホール)
13日、いよいよコンサート当日。「弦楽アンサンブルの愉しみ」と題されたこのコンサートに開場前から長蛇の列が。市民の皆様のコンサートへの期待が伺えます。
コンサート「弦楽アンサンブルの愉しみ」では、ハノーバー北ドイツ放送管弦楽団と、アンサンブル・ムジーク浜松弦楽合奏団、ジュニアオーケストラ浜松弦楽器セクションが出演し、モーツァルトやバッハなど5つの弦楽器アンサンブルの名曲を演奏しました。合同演奏も行われ、参加者全体で一つのステージを作り上げました。
コンサートは大盛況で幕を閉じました。
●交流会
コンサート終了後、ハノーバー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のメンバーを囲んで演奏者相互の交流会がロビーで開催されました。
ジュニアオーケストラ浜松のメンバーはサインをもらったり、演奏方法について質問をしたり、記念撮影をしたり。遥かドイツから来られた弦楽器奏者のプロフェッショナルの方々との出会いは大変大きな励みになったよう。
「また会いましょう!」と再会を誓ってハノーバー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のメンバーを皆でお見送りしました。