人2023.02.21

課題解決を目指す中で生まれたニコニコになれるクラフトコーラ［後編］／杏林堂薬局　小山梓さん　武川明日香さん

前編では、クラフトコーラの開発には、地元の障害者就労支援施設や高等学校など多くの方の協力があったというお話をお聞きしました。

後編では、商品に対するお客様からの反応や、今後の展望についてお聞きします。

――商品に対するお客様からの反応はいかがでしょうか。

この商品でクラフトコーラを初めて飲んだという声や、お子さんでも牛乳で割って飲んだり、アイスにかけて食べたりしたという声が聞けました。ターゲット層は20代～30代の女性でしたが、お子さんから年配の方まで、老若男女幅広い層の方に飲んでいただけたようで嬉しかったです。「地域が盛り上がる」という声や、小山さんがデザインした商品キャラクターの「「二コラちゃん」がかわいい」という声もありました。

▲クラフトコーラは炭酸水で割るのも美味しいですが、牛乳で割るとチャイ風に、アイスにかけるとバニラフロート風にと楽しむことができます。

――商品キャラクターの二コラちゃん、小山さんがデザインされているんですね！

「農家の女の子」というのがテーマで、キャラクター案を一から考えました。農家の女の子っぽい服や髪型をイメージしながら、このデザインにたどり着きました。二コラちゃんはクラウドファンディングのお礼グッズであるエコバッグやステッカー、コースター、Tシャツ、タンブラー、ブランケット、マドラーなど幅広い商品に広がっています。

▲グラス

▲缶バッジ

▲二コラちゃんの名前の由来・・・「ニコニコを繋げるコーラ」→「ニコニココーラ」→「ニコラ！」

――クラウドファンディングは、資金集めが大変だったと思うのですが・・・

第1弾はクラウドファンディングの目標額が100万円だったので、なかなかハードルの高い挑戦でした。新聞に掲載していただいたり、ラジオで配信させていただいたりと広報活動に力を入れました。その結果、何とか目標額は達成することができました。クラウドファンディングのお礼のノベルティ製作にもコストがかかるので、金額に応じてどのようなノベルティにするか、話し合いを重ねました。

――農家の方や障害者就労支援施設の方を協力して良かったと思うことはありますか。

今まで自分たちが知らなかったSDGｓへの貢献の方法を知ることができたことです。私たち杏林堂薬局も「手前取り」を呼びかけるなどフードロス削減に取り組んでいましたが、私たちの力だけではできないこと、例えば廃棄してしまうみかんを活用して商品にすること、みかんを粉末加工することなどの面を助けていただき、協力できたことが良いなと思いました。また、農家さんの課題を知ることができ、その上で農家さんの課題を解決したいという連携の輪が地域で広がっていく感じが嬉しかったです。今回のクラフトコーラ開発をきっかけに障害者就労支援施設の方と新たな繋がりができ、微力ながら障がいのある方の就労のお手伝いに関われたことも良かったです。

――第3弾の開発も考えていますか？

第3弾も考えています！今後も続いていく企画なので、ぜひ楽しみにしていてください。ジュースとしても飲めて、お酒と割ったりドレッシングとして使ったりすることができる商品になる予定です。この地域はみかんやお茶などの作物が盛んなので、その良さが今後も続くよう農家さんが絶えないような支援を杏林堂でもできたら良いなと思います。

▲クラフトコーラは杏林堂一部店舗で購入することができます。第1弾と第2弾のクラフトコーラをそれぞれ飲み比べてみるのも楽しいかもしれません。第1弾は1500本以上を販売しました。

フードロス削減や地元農家さんの課題解決を目指す想いの中で開発されたクラフトコーラ。クラフトコーラは単なる課題解決の手段ではなく、多くの方から親しまれる商品になってほしいという願いや工夫が込められているからこそ、より大きな反響を呼んでいるのではないでしょうか。「二コラちゃん」の笑顔のように、今後も地域の人が笑顔になるような商品が生まれることが楽しみです。